僕と月城ルリのstarry night【３】 [小説]
お待たせしましたっ、starry night第三弾です。
今回はちょっと「・・・・、—————」の沈黙は多いですが
直樹の想いを少しずつ書いていきました。
読みにくい文章かもしれませんが、お付き合い下さい。
束の間のひととき、あなたにこの言葉が届きますように
【明日から更新止まります】
スミマセン、明日から三日〜四日ほど？更新止まります。
starry nightの方もまだ原稿が進んでいないので(^ ^；)
次回の掲載予定は「この儚くも哀しき世界の中で・・・・」が
戻ってきます！お楽しみに！！
直樹は隣を歩くルリをそっと見た。
まるで人形のようで、儚くて美しい少女。
そんな彼女に出会って、もう二年が過ぎた。
最初の頃は右も左も分からず、言われた事を忠実にこなす
まるで生きた蝋人形のようだった。片言で話すその姿が痛々しいほど。
彼女の中に組み込まれたプログラムのせいであろうか。
生きた感触は無くても、ピアノだけは上手かった。
そのピアノに、直樹は惹かれたのだ。強く、強く。
やがて季節は流れてゆき、少女は最初の頃よりも心を開くようになった。
次第に笑顔を見せるようになり、話し方も随分流暢になった。
直樹のおかげだけではない。むしろ、シュンヤのおかげだった。
時間を見つけてはピアノサロンに顔を出し、何だかんだと世話を焼くシュンヤ。
そのお供のような形で付き添う直樹。
どう見ても、シュンヤの方がルリの近くにいた。
だが、直樹は自分の気持ちがまだ分からずに何かを探し続けた。
「この気持ちは—————一体何だ？心の読める自分でも
分からないこの気持ちは——————」
一方シュンヤの方は、自分の気持ちに一早く気付いていた。
以前直樹がシュンヤに尋ねた事がある。
「なぁ、シュンヤは・・・・・ルリの事好きなの？」
「そうだよ」
ためらいも無く答えるシュンヤ。
彼は直樹に心を読み取られたことなど、気にも留めていなかった。
ただただ、無邪気にそう答えるそんな彼が羨ましかった。
「直樹はどうなんだよ？ルリの事嫌いなのか？」
「えっ・・・・・・・・・嫌い———じゃないけど・・・・
そのなんていうか——————。恋愛感情・・・・とかは
無いっていうか・・・・・・・・・・・・・」
「えぇー！？そうなのお！？！？つまんないなぁ・・・・。
オレとルリと直樹で三角関係になるって絶対思ってたのに！！」
「そ・・・・・・それは、ルリのことを僕たちが奪い合うってこと
・・・・・・・・だよね？」
念のために確認する直樹。その額にはうっすら汗をかいている。
「やだなあ！当たり前だろ！！」
そういってばしばしと背中を叩くシュンヤ。
『よかった・・・・・・・・。シュンヤの奴たまに僕と一緒に
寝たりする事あるから・・・・・ってそれは当然か。同室なんだから』
直樹はそっと胸をなで下ろした。
『だけど——————好きなのかな僕も』
自分でもどうしたら良いか分からない。
直樹がルリを好きになる動機。シュンヤがルリを好きになる動機。
やはりそれは違う事なのだろうか。
そんなどうでもいい事が胸の中で渦巻く。
「・・・・・・・・・直樹君？」
じっと見つめながら考え込む直樹にルリが不思議そうに声をかけた。
「どうしたの・・・・？」
「ん—————いや、何でも無いよ」
「ホントに・・・・・？」
「ホントだよ」
今考えていた事など口に出来るはずも無かった。
『僕は————僕らは————ずっとこのままで良いのに』
ふわっと直樹の髪が揺れた。気がつくとルリが至近距離で見つめている。
そっと右手で直樹の髪を撫でていた。そして————————。
「・・・・・・・・・・・・・！？」
少しだけ背伸びして、左手も同じように髪を撫でながら。
ゆっくりとキスをする。優しく、穏やかな口づけを。
ふたりの出逢いから二年の月日が流れようとしていた。
今回はちょっと「・・・・、—————」の沈黙は多いですが
直樹の想いを少しずつ書いていきました。
読みにくい文章かもしれませんが、お付き合い下さい。
束の間のひととき、あなたにこの言葉が届きますように
【明日から更新止まります】
スミマセン、明日から三日〜四日ほど？更新止まります。
starry nightの方もまだ原稿が進んでいないので(^ ^；)
次回の掲載予定は「この儚くも哀しき世界の中で・・・・」が
戻ってきます！お楽しみに！！
直樹は隣を歩くルリをそっと見た。
まるで人形のようで、儚くて美しい少女。
そんな彼女に出会って、もう二年が過ぎた。
最初の頃は右も左も分からず、言われた事を忠実にこなす
まるで生きた蝋人形のようだった。片言で話すその姿が痛々しいほど。
彼女の中に組み込まれたプログラムのせいであろうか。
生きた感触は無くても、ピアノだけは上手かった。
そのピアノに、直樹は惹かれたのだ。強く、強く。
やがて季節は流れてゆき、少女は最初の頃よりも心を開くようになった。
次第に笑顔を見せるようになり、話し方も随分流暢になった。
直樹のおかげだけではない。むしろ、シュンヤのおかげだった。
時間を見つけてはピアノサロンに顔を出し、何だかんだと世話を焼くシュンヤ。
そのお供のような形で付き添う直樹。
どう見ても、シュンヤの方がルリの近くにいた。
だが、直樹は自分の気持ちがまだ分からずに何かを探し続けた。
「この気持ちは—————一体何だ？心の読める自分でも
分からないこの気持ちは——————」
一方シュンヤの方は、自分の気持ちに一早く気付いていた。
以前直樹がシュンヤに尋ねた事がある。
「なぁ、シュンヤは・・・・・ルリの事好きなの？」
「そうだよ」
ためらいも無く答えるシュンヤ。
彼は直樹に心を読み取られたことなど、気にも留めていなかった。
ただただ、無邪気にそう答えるそんな彼が羨ましかった。
「直樹はどうなんだよ？ルリの事嫌いなのか？」
「えっ・・・・・・・・・嫌い———じゃないけど・・・・
そのなんていうか——————。恋愛感情・・・・とかは
無いっていうか・・・・・・・・・・・・・」
「えぇー！？そうなのお！？！？つまんないなぁ・・・・。
オレとルリと直樹で三角関係になるって絶対思ってたのに！！」
「そ・・・・・・それは、ルリのことを僕たちが奪い合うってこと
・・・・・・・・だよね？」
念のために確認する直樹。その額にはうっすら汗をかいている。
「やだなあ！当たり前だろ！！」
そういってばしばしと背中を叩くシュンヤ。
『よかった・・・・・・・・。シュンヤの奴たまに僕と一緒に
寝たりする事あるから・・・・・ってそれは当然か。同室なんだから』
直樹はそっと胸をなで下ろした。
『だけど——————好きなのかな僕も』
自分でもどうしたら良いか分からない。
直樹がルリを好きになる動機。シュンヤがルリを好きになる動機。
やはりそれは違う事なのだろうか。
そんなどうでもいい事が胸の中で渦巻く。
「・・・・・・・・・直樹君？」
じっと見つめながら考え込む直樹にルリが不思議そうに声をかけた。
「どうしたの・・・・？」
「ん—————いや、何でも無いよ」
「ホントに・・・・・？」
「ホントだよ」
今考えていた事など口に出来るはずも無かった。
『僕は————僕らは————ずっとこのままで良いのに』
ふわっと直樹の髪が揺れた。気がつくとルリが至近距離で見つめている。
そっと右手で直樹の髪を撫でていた。そして————————。
「・・・・・・・・・・・・・！？」
少しだけ背伸びして、左手も同じように髪を撫でながら。
ゆっくりとキスをする。優しく、穏やかな口づけを。
ふたりの出逢いから二年の月日が流れようとしていた。
2010-09-15 18:11
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コメント(2)
CLAMP
直樹の中では、時は止まっていたわけですね。
ルリは進みたい、という。
問題はシュンヤなのか。
直樹が好きそうだから気づかせるためなのか、
ただ単に興味を持っているのか、まさか本気ー？なんて、
目が離せなくなってきましたｖ
私も最近は小説を書いていません･･････
スランプと言える高尚なものではないのですが、レイフォンさん宅に
お邪魔すると、頑張らなきゃという気持ちにさせられますねｗ
それでは、また。失礼しまーす（＾＾）ﾉｼ
by 愛輝 (2010-09-15 20:54)
＞愛ちゃん
うーん・・・・・・。
そこが悩みどころなんですよね。
ルリの気持ちも直樹一筋にはなりそうに
ないし、シュンヤはルリ以外に実は直樹も...?
みたいで怪しいし、一番単純そうな直樹は
迷ってるし・・・wwで結構絡み合ってるんですよね。
まぁあんまり書くとネタバレになるので
今回はよしておきますww
スランプは大変ですよね。
一時期何にも書けなくなって大変でした＾＾；
私も愛輝さんのブログにいつも心を動かされます！
最近はniceしか押せていませんが・・・・(- -；)
お互い頑張りましょうね！
by レイフォン (2010-09-21 14:57)